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長崎県へ修学旅行に訪れていた神奈川県の公立中学校の生徒数名が、被爆者団体の方に対し、聞き捨てならない暴言を吐いた。また、熊本県では水俣病被害者団体の方の自宅に、嫌がらせの電話が繰り返されていたという。
九州で、2つの哀しい出来事が起こった。私たちは、これをどのように考えるべきだろうか。

長崎の件は、ネットの反応は早くも炎上気味であったが、中にこんな情報がある。「今回罵声を浴びせられた被爆者団体は反日左翼で、生徒たちのとった行動は正しい」というものである。
こんな馬鹿な話はないだろう。たとえ、イデオロギッシュな面があるにせよ、年長者に、まして被爆の事実を語り継いでいる方に対して言って良い言葉であるはずがない。それに、仮にその中学生がイデオロギッシュな判断のもとにこういう罵声を浴びせたとしたら、むしろ彼らの視野狭窄化したメンタルこそ問題ではないか。どこかの売国奴首相のようなメンタリティばかりの人間が増えていくのは、正に日本人らしからぬ風潮だ。

そして、水俣病団体への嫌がらせでは、恐らくこうしたことはこれまでも何度もあったことだろう。カネのためという側面もあるだろう。しかし、彼らは国策によって苦しみを蒙った被害者である。それに対しての補償は当然ではないのか。これは、被爆者についても同じことがいえる。しかし、その請求先は日本政府ではなく米国にほかならないが。

水俣にしても、長崎(そして広島・福島)にしても、個人ではどうにもならない圧倒的な力で人生を破壊されたことは共通している。綺麗事は承知の上だが、私たち国民にできることは、被害を受けた彼らの窮状を少しでも察し、それでも同じ日本人として国史を歩み続けることしかない。そして、困難を与えた主体に対しては、粘り強く補償と謝罪を要求することである。
この2件は、毎日数多く起きる事件の一齣として見過ごすべきではない。
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